朝のにんじんりんごジュース——飲んだ後の爽快感が、筆舌に尽くしがたい

ニンジンリンゴジュース

朝、スロージューサーのうなり声とともに1日が始まる——そんな時期が、わが家にはありました。

いまは正直、毎朝は作っていません。スロージューサーを出して、洗って、片付けて……というのが、なかなかどうして大変でして(笑)。

でも、たまに無性に飲みたくなるんです。身体がざわざわと「あれが欲しい」と言い出す。そういうときに作って飲むと、あの爽快感がまた来る。乾いた身体のすみずみに染みわたるような感覚。これは市販のジュースでは絶対に味わえないものです。

はやま

「筆舌に尽くしがたい」という言葉をジュースに使ったのは後にも先にもこれだけですが(笑)、本当にそれくらいおいしい。

なぜにんじんとりんごなのか

にんじんは、野菜の中でもとくにビタミンとミネラルが豊富な食材です。とりわけ注目したいのがベータカロテン。体内でビタミンAに変換され、抗酸化作用をもたらします。緑黄色野菜の中でもトップクラスの含有量です。

りんごはビタミン類に加え、各種ミネラルや酵素、有機酸をバランスよく含んでいます。食物繊維のペクチンは腸内環境を整え、オリゴ糖は善玉菌のエサになります。「一日一個のりんごは医者を遠ざける」という英語のことわざは、伊達じゃないわけです。

ふたつを合わせてジュースにすることで、朝の栄養補給として非常に優秀な一杯が出来上がります。

はやま

ゲルソン療法という、1930年代にドイツ人医師マックス・ゲルソンが提唱した食事療法でも、このにんじんりんごジュースが中心的な役割を担っています。世界中に今も実践者がいる、歴史ある療法です。

レシピ:にんじんりんごジュースの作り方

材料(1〜2人分)

にんじん 2本(大きめ)
りんご 1個
レモン汁またはりんご酢 少量
良質なオイル(えごま油・亜麻仁油・オリーブオイルなど) 数滴

Step 1.素材を用意する

にんじんのベータカロテンは皮の部分に多く含まれています。できれば有機栽培のものを選んで、皮ごと使いましょう。タワシで丁寧に洗えばOKです。

りんごは残念ながら農薬の使用量が多い果物。有機栽培のものが手に入らない場合は、皮をむいて使うのが無難です。

Step 2.カットする

にんじんはジューサーの投入口に合わせて適当なサイズに。りんごも同様にカットします。大きめのにんじん2本で、だいたい200cc分のジュースが取れます。

Step 3.ジューサーで絞る

ジューサーにかけてジュースにします。

使うジューサーは、できればスロージューサー(低速圧搾式)がおすすめです。石臼のようにスクリューでゆっくりすりつぶすため、高速の金属刃で粉砕するタイプより栄養素の破壊が少なく、空気の混入による酸化も防げます。仕上がりも濃厚で、成分が分離しません。

はやま

わが家のスロージューサーは、妻が誤って高速分離方式ジューサーの電源コードを焦がしてしまったことをきっかけに「お許し」が出て購入しました(笑)。1か月分の小遣いが吹っ飛びましたが、後悔はゼロです。

Step 4.レモン汁かりんご酢を少量加える

絞りたてのジュースに、レモン汁かりんご酢を少量加えます。

実はにんじんにはビタミンCを酸化させる酵素が含まれています。レモンやりんご酢のクエン酸がその働きを抑えてくれるので、せっかくのビタミンCをしっかり摂るためにも、このひと手間は大切です。

Step 5.オイルを数滴落とす

ベータカロテンは脂溶性のビタミン。油と一緒に摂ることで、吸収率がぐっと上がります。良質なオイルを数滴落としてから飲みましょう。

おすすめはえごま油か亜麻仁油。オメガ3系脂肪酸も一緒に摂れて一石二鳥です。オリーブオイルやココナッツオイルでも問題ありません。

完成

ゆっくりと、噛みしめるように飲んでください。

「わっ」と思わず声が出るくらい美味しいです。本当に。

市販のジュースではダメなのか

結論から言うと、市販の濃縮還元ジュースとは別物です。

濃縮還元ジュースは、長時間の熱処理でペースト状になるまで濃縮・冷凍保存したのち、解凍して水を加えてパック詰めされます。その過程で酵素は死活し、熱に弱いビタミン類もかなり失われます。

もしスロージューサーを持っていない、あるいは生のりんごが手に入りにくい時期なら、ストレートジュース(短時間の熱殺菌のみで絞りたてをそのままパッキングしたもの)を代わりに使うのはアリです。濃縮還元とは風味がまるで違います。

はやま

以前、ストレートジュースと濃縮還元ジュースで作ったりんごゼリーを食べ比べてみたことがあります。風味が全然違いました。子どもも明らかにストレートのほうを好んでいました。

毎朝続けるのは大変だけれど

正直に言います。毎朝作るのは、なかなかハードルが高い。

ジューサーを出して、洗って、片付ける。時間にすればたいしたことはないのですが、朝のバタバタの中では、それが意外と重い。わが家もいまは週に何度か、気が向いたときに、というペースになっています。

でもそれでいいと思っています。「毎朝必ず」と決めてしまうと、できない日のストレスのほうが身体に悪い(笑)。

身体がざわざわと「あれが飲みたい」と言い出したとき、そのサインに素直に従って作る。そういう付き合い方が、長続きの秘訣です。