お風呂というのは、ひとりになれる場所です。
一日の疲れや世塵を払い落として、ただぼんやりと湯気のなかにいる。そういう時間が好きです。
そのお供として、長年使っているのが竹酢液です。
五右衛門風呂の記憶
浴槽にキャップ2〜3杯ほど入れると、独特の燻煙のような香りがたちのぼります。その瞬間、子どものころの情景が浮かんでくる。
田舎の祖父母の家には、五右衛門風呂がありました。祖父と湯船に浸かっていると、家の外のかまどで祖母が汗をかきながら薪をくべてくれている。窓の向こうから「熱くないかい?」とやさしい声が聞こえる。薪が燃える匂い——。あれはとてもかぐわしいものでした。
竹酢液の香りをかぐと、あの五右衛門風呂の記憶が蘇ります。
娘はくさいといいます。でも、あせもがウソのように治まる。しぶしぶ入っていたら、そのうち慣れたようです(笑)
竹酢液とは何か
「ちくさくえき」と読みます。木酢液(もくさくえき)という兄弟分もあります。
竹炭や木材を焼くときに出る煙を職人さんがかき集めて、1年以上寝かせる。すると3層に分離するので、上澄みと沈殿物を除いた中間層だけをさらに精製してできるものです。
主成分は酢酸で、アルコール類やフェノール類など200種以上の有機成分が含まれています。pH値は2.5前後とわりと強い酸性。殺菌・消毒力が高いのも特徴です。
竹酢液と木酢液ではどちらがいいかというと、木酢液は使われる木の種類がまちまちで品質にばらつきがあります。品質の安定という点では竹酢液に分があります。
お風呂に入れるとこうなる
使い方は簡単です。浴槽にキャップ2〜3杯(30〜40ml)を入れるだけ。お湯が薄く色づきますが、浴槽に色が移ることはありません。
入ってみると、まず肌がやわらかくなる感覚があります。竹酢液にはミネラル成分が豊富で、ポリフェノールにはヒスタミンの放出を抑える働きもあるそうです。湯上がりの肌がつるつるになるのは、そのためらしい。
以前、海でたっぷり日焼けして全身ピリピリしていた日に竹酢液で半身浴をしていたら、肌の火照りがすっとひいて驚いたことがあります。抗炎症作用のおかげでしょうか。
抗真菌作用もあるので、浴室のカビの繁殖を抑える効果も期待できます。お風呂掃除の手間が少し楽になる気がしています。
はやま
虫よけにもなる
お風呂以外にも使い道があります。
原液をコップに入れて窓辺に置いておくと虫よけになります。水で薄めて肌に塗れば手づくりの虫よけスプレーにもなる。
わたしは昆虫採集に行くとき、これを持っていくことがあります。体の外側に薄いバリアがある感じで、蚊がはじき返されていく。なにより市販のスプレーより安心なのがいい。
ほかにも生ゴミの消臭、ペットのにおい消し——。用途は広い。ひとつ持っておくと何かと便利です。
ついでに、クエン酸の話も
入浴剤といえば、もうひとつ愛用しているものがあります。クエン酸です。
レモンや梅干しに含まれるあの酸っぱい成分。入浴剤として使うと、お湯にぬめりが出て、温泉のような感触になります。日光の中禅寺湖温泉のお湯、と書くと、行ったことのある方には伝わるでしょうか。湯上がりの肌はしっとりぬるぬるします。
使い方は1回30〜80gほどを浴槽に入れるだけ。多めに入れるほどぬめりが強くなって、温泉気分が高まります。ピーリング効果で角質の新陳代謝も促してくれます。
竹酢液もクエン酸も、エプソムソルトと比べてもかなりリーズナブルです。三つを気分で使い分けるのが、いまのわたしの日課です。
はやま
※このブログの情報は、医療機関の監修を受けておらず、病気の診断、治療、予防を目的とするものではありません。記事内でご紹介している効果効能についても栄養素や成分に関するものであり、商品やサービスに関するものではないことにご注意ください。体調不良が長く続く場合は、医療機関で相談することも大切です。食卓でできること、専門家の力を借りること、その両方が、あなたの体を支えます。

